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真夏の東京家族フォト

気温はゆうに35度を超え、うだるような暑さの中家族フォトの撮影を行った。

公園でセミ取りしたり、抜け殻を集めたりしてその様子を撮っていたが、さすがにこの暑さに子どもたちも限界に達した。

 

よしみんなでアイスクリームを買いに行こう。そう提案して公園から一番近いコンビニへ行きアイスを買ったが、暑すぎてとても公園まで持って帰れそうにない。仕方がないから高速道路の下で座ってアイスを食べた(ところをぼくは撮影した)。

 

ここはもともと竪川(たてかわ)という名の川が流れていたところだがそのほとんどは暗渠になっている。そしてその頭上を日本橋と同じく高速道路が覆っている。景観を損ねるなど何かと不評な首都高であるが、今日ばかりは貴重な日陰を提供してくれた。決して涼しくはないが日が当たらないだけずっとマシである。

 

撮影しながら、これが信州あたりならさぞや素晴らしい景色なのだろうなあと思う。しかし、考えようによっては、これほど東京らしい写真もないのではないだろうか。背景がいまいちだねと言ってしまうのは簡単だが、逆に信州では逆立ちしたって撮れない写真である。まったく東京らしさがぎゅっと凝縮している。季節感もバッチリだ。思い出写真としたら最高ではないだろうか。個人的にはかなり気に入っている写真である。

 

家族フォトというと、兎角公園ばかりで撮影してしまいがちだが、せっかく東京にいるのだから、もっと東京らしい風景の中で撮影してみるのも面白いと思う。

 

ところで、ひとつ気がついたことがある。それは座る姿勢だ。子どもが美しいS字曲線を描いて理想的な姿勢で座れるのは三歳までだった。四歳になるともう大人と同じように背中がまるまってしまっている。なるほど成長の一端というのはこんなところにもでるものなのか。