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SIGMA 105mm F2.8 DG DN MACRO レビュー

SIGMAの105mm F2.8 DG DN MACROです。

ぼくの所有するレンズで唯一ZEISSじゃないレンズです。同社の70ミリマクロを使っていましたが、これが出た瞬間に買い替えました。やはり長いほうがワーキングディスタンスを取れるので撮りやすいです。

 

70ミリマクロもカミソリマクロという愛称がついていたほどシャープでしたが、こちらもものすごいシャープです。インナーフォーカス式になったため、レンズの移動でレンズ長が伸びたりしないのは美点ですが、その分?フォーカスリングが70ミリに比べて繊細になった印象があります。

ブツ撮りだけでなく、動画の近接撮影でも活躍しています。MF操作が基本で作られていますので、動画でもMFが使いやすいです。AFは決して速くはなく、その点はシグマも認めているようです。まあ、このレンズでAFを使う人はほとんどいないと思いますので問題になることはありません。

 

今回、ブツ撮り用レンズをブツ撮りするのに使うレンズに困りました。85ミリで撮ってクロップするかとも考えましたが、結局Zeiss Batis 2/40CFで撮影しました。上に写真は限界まで寄ったときの写真になります。Batis 2/40CFについてはいずれレビューを書きたいと思います。

 

このレンズは動画での使用も意識しているようで、絞りリングを備え、クリック/デクリックが可能で、おまけに絞りリングのロックまでできます。ぼくの場合移動しながら撮ることはないので絞りはAポジションでロックして使っていませんが、多様なユーザーに対応する姿勢は好感が持てますね。

 

マクロレンズは基本的にMFでしか使いませんのでフォクトレンダーのMACRO APO-LANTHAR 110mm F2.5とどちらにするか迷いましたが、もしかしたらAFも使うかもしれないというのと、70ミリの印象がとても良かったためSIGMAに軍配をあげました。ちなみにソニーのFE 90mm F2.8 Macro G OSSは最初から選考外です。70ミリを使用していたとき、次買い換えるときは100ミリ以上と決めていたというのが一番の理由です。なぜ90ミリなんて長さにしたんでしょう?

 

さて、いい事ずくめの105ミリマクロですが、シグマさんに一言だけ言いたいことがあります。それはずばり商品名です。DG DNってわかりにくすぎませんか?その上言いにくい。せっかくARTとかsportsとか分類分けしたのだから、105ミリマクロARTでいいじゃありませんか?このレンズで唯一気に入らないところと言えばこの名前だけです。レンズ本体は文句なしに最高です。

 

いつものカット。さすがにレンズが長くて重いのでレンズ側に傾きます。またレンズが長いせいで、F22まで絞っても本体とレンズ端が同時にフォーカスが合いません。フォーカススタッキングでもしないと無理な長さですね。

 

ブツ撮りレンズですので作例に困りません。歪みが非常に少なく整然とした美しい描写が魅力です。

ボケも滑らかで美しいです。開けてよし、絞ってよし。