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第五回 事例「高級日本料理店」の場合。

とある高級日本料理店のYoutubeプロデュースをしたことがあります。どのくらいが高級かと言われると困るのですが、客単価が3万円を超える店でしたので高級といっても差し支えないかと思います。もちろん上には上がありますが。

料理店のYoutubeは群雄割拠、玉石混交です。この店のようにプロがやっているチャンネルもあれば、素人料理人によるチャンネルも山程あります。ある意味Youtubeがやりやすい業種のひとつと言えるでしょう。

視聴者数が膨大なため、登録者数を上げていく難易度は低めです。ただし、それが集客につながるかどうかはまったく別問題となります。料理店がもっとも簡単に登録者数を伸ばす方法はただ一つです。それはレシピ動画を作ることです。これでほぼ間違いなく登録者数は増えていきます。

では果たしてレシピ動画を観た人が実際に食べに来てくれるでしょうか?その答えは高級店ではノーです。だったらレシピ動画は一切やらないのかと言ったらそれもノーです。チャンネル登録者数というのは自分のメディアの大きさを表す指標になります。いわば山の裾野みたいなものです。裾野が広ければ広いほど高い山になれるのと同じように、多くのひとに知られているというのは非常に大きな武器になります。

だからといってレシピ動画ばかりを投下していると一向に本来の客層に響かないチャンネルになっていきます。

この匙加減が難しく考えどころになります。

チャンネルの動画構成はお店のことを知ってもらうことがメインです。
どんなひとがやっているのか。
どんな料理が出てくるのか。
お店の様子はどんな雰囲気か。

これらが数ある候補の中から当店を選んでもらう決定打になるのです。料理店は毎月メニューを変えるところが多いので変化が絶えずあります。そこへ日々店主が露出し続けることで親しみを覚えます。この、ある種ありふれた循環の中に時々レシピ動画を織り込んで行きました。その結果チャンネル登録者数が4000人を超え、集客ツールとしてもはるか以前より機能していきました。

たったの4000人?と思ったでしょうか。Youtuberなら4万人いないと勝負にならないかもしれませんが、集客目的なら4000人は大きな意味と価値を持ちます。Youtubeを収益の柱にしたいのであればひたすらレシピ動画をやるべきなのです。しかし集客が目的ならそれは避けるべきなのです。とくに客単価が高い高級店ならなおさらです。

無闇矢鱈に登録者数増加を狙わなかったことで、1000人くらいの段階から集客への効果を発揮していました。届けたいひとに届けることがいかに重要か。焦らずに続けてくださった店主には感謝しかありません。